平成21年度ふくしま型UD実践強化事業を開催(中通り方部)

 10月8日(木)13時、平成21年度ふくしま型UD実践強化事業の中通り方部福島会場が3方部の最初の事業として開催されました。テーマは「情報のユニバーサルデザイン」。

 ユニバーサルデザインをどのように伝えるかを学び体験していただく場にしたいと講師には、UHB北海道文化放送ディレクター山田もと子さんをお迎えしました。

 山田さんといえば、ユニバーサルデザインをテーマにした番組「石井ちゃんとゆく!」の名ディレクターさん。9年間という長い年月にわたり、UD番組を制作、放送されています。この番組は、ご自身が企画・提案され実現したということですが、山田さんのユニバーサルデザインの熱い思いがあってこそ、放送が継続しているのだと実感しました。

 この番組は、番組名ともなっている「石井ちゃん」が、身近な素材を体当たりで取材し、それを「楽しく」「わかりやすく」表現しているので、誰にでも楽しめ、とても高い視聴率があります。

 今回のWSでは、前半は、放送した内容のDVDを見ながら、制作時の発想のヒントや番組への思いなどを話していただきました。そして、後半では、参加者のみなさんにグループに分かれていただき、番組で取り上げたUDグッズをみなさんと一緒に体験しました。

DVD鑑賞
DVD鑑賞

山田さんの講話
山田さんの講話


 みなさんは、自分自身が普段と違う状態になることで、不便を感じ、またその立場になることで、見えてくるものがあることを実感されていました。

 参加された高校生からは、「UDを学習していたけれど、初めてよく分かりました、納得!」と感動されたり、「言葉は知っていたけれど、今日体験して実感、本当に目から鱗でした」とか「とでもわかって、良い内容だった」などと感想をいただきました。

 なかでも体験の一つ、紙コップの片側を切り取ることで、高齢者や患者さんが、飲み物を口にする時に、頭を後ろに倒すことなく飲めるアイディアや、外食先のお店で、割り箸を使用する時に、箸の3分の2の位置を輪ゴムで縛ることで、箸使いが楽になり、簡単に小さいものでもはさむことが容易になるなどのすぐに生かせる「心遣い」を学びました。

ワークショップの様子1
ワークショップの様子1

ワークショップの様子2
ワークショップの様子2


 「石井ちゃんがゆく」の番組では、UDでの「もの」「こと」「ひと」の紹介で構成されていますが、番組が広まることで、様々な人々が共に助け合っていかなければならないということが、視聴者にグングン伝わるのではないかと思います。


 高い知名度がある番組によって、UDの理念がどんどん普及することができるのだと、その影響にますます期待がされます。

 福島県のUDの県民認知度は。約45%です。UD番組放送によって、子どもからシニア層まで全ての人々の理解を深めることができ、その取り組みが活性化するのだと思います。

 ユニバーサルデザインの考え方は、誰もが安全・安心に暮らすことのできる社会を実現するために欠かせないものです。一人ひとりが、自分の足元から広げていくことが大切です。一つの手法としてメディアから発信されることで、多くの人に確実に伝わります。

 今回ご参加いただいたみなさんから、またUDの輪が一回り大きくなります。ありがとうございました。


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